正月ダイヤって
「平日」「土曜」「休日」などと異なる、年末年始の特定期間のみ使われる特別ダイヤ
何が問題なのか
(路線バスでは普段でも「平日」「休日」でまるっきり違う時刻表のことがよくあるが、正月ダイヤもこのいずれとも全く異なるダイヤになる)
じゃあどうすればいいのか
事業者にやってほしいこと
- そもそも正月ダイヤを設けずに通常の土曜or休日ダイヤで運行する(これが一番分かりやすい)
- 正月ダイヤの時刻表を公式サイトに掲載する
- 停留所への時刻表の掲出をなるべく早く行う
- 「去年と同じなのか、違うのか」をはっきりさせる←最低限これだけはやってほしい
- 「○○年改正」という記述があるだけで、去年の時刻表が使えるか判別できる
好例:坂戸営業所、本川越駅下り線の例
- 「2020年12月31日改正」と書かれており、去年・一昨年と同じ時刻であることが分かりやすい
- 実施開始日(12月31日)の約2週間前に掲出されており、事前に確認する余裕がある
もうちょっと続きます
もう一つ触れておくと正月ダイヤ以外にもネットで情報を得にくい特別ダイヤがあります。
その一つが、乗務員のコロナウイルス感染などで通常ダイヤでの運行ができないときに突発的に行われる「減便ダイヤ」。
事情が事情だけに発表が実施ギリギリになることはやむを得ないとは思いますが、年末年始とは違い通勤や通学で普通に利用される日に行われますから、(数日だけならともかく)2週間以上などある程度長期にわたる場合、事業者公式の時刻表検索に反映される方が好ましいと思います。(公式サイトの告知で運休便の時刻を示してはいるが、検索機能では通常ダイヤのままになってる事例も多い)
あとがき
深掘りして「バス事業者のインターネットによる発信全般」の話を書きたい気持ちもありましたが
ひとまずは今の時期に関係するものとして正月ダイヤの話を中心に軽い構成になりました。
この記事は
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追記(あとがきとはなんだったのか)
Mastodon(@ShionAmasato@matitodon.com)でつぶやいた内容がむしろ考察してたので一部を転記します。
あとがきで触れた「バス事業者のインターネットによる発信全般」の件です。
路線バス事業者のネット発信能力って平均的に見ると時代についていけていない部類で
Googleマップの経路検索に出る会社はそれだけでまれな「上手な事業者」って感じなんですよね
事業者数ベースで言うとGoogleマップの経路検索に出るのは半分よりずっと少ないんじゃないか、というのは思います
(転記時注釈:具体的に数えたものではなく、体感値)
事業者数ではなく、運行本数ベースで数えた場合
大手が頑張ってるおかげで半分は検索できるんじゃないか、とは思うのですが
そもそも路線バスをネットで調べるのは「慣れていない土地でバスに乗らないといけない時」であって、そういう地域は零細事業者が多くを占めているので結局はGoogleマップが役に立ちにくい、というジレンマはあります。
再追記:東武バスの発信の充実度はどうか
⭕全ての停留所の時刻を公式サイトで確認できる(中小事業者では主な停留所のみの掲載に留まる事例も多い)
⭕公式サイトでバスロケーションシステムを提供している
⭕バスの利用方法について写真を交えた解説を掲載している
⭕Googleマップの経路検索に対応している(2016年ごろから、川越駅周辺の路線で確認)
といった点を踏まえるとかなり力を入れている一方で
❌公式の時刻表検索機能が「正月ダイヤ」や「臨時ダイヤ」に対応していない
❌Googleマップでのバスの遅延状況の表示に対応していない
といった点ではもう少し改善する余地がある、ともいえるでしょうか。
評価点として挙げた「利用方法の写真付き解説」は公式サイトだけでなく停留所にも掲示されていて素晴らしいのですが
表記が小さいために大抵の乗客が気づいていなさそうなのが惜しいところです。
(面積に限りがあるので時刻表や系統図を優先するとこうなるのはやむを得ないというのはある)